福祉用具貸与の基本と介護保険での位置づけ

「福祉用具貸与」は、高齢者がより自立した生活を送るために提供される、生活機能の維持を目的とした介護保険サービスのひとつです。
介護が必要になった人が、住み慣れた家で安全に生活を続けるには、日々の動作をサポートする道具が欠かせません。
「福祉用具」は、立ち上がりや歩行時の不安解消、外出時のスムーズな動作を支える代表例といえます。
福祉用具貸与の対象品目は、介護ベッドや歩行器などです。
たとえば、リクライニング機能付きの車いすを購入しても、半年後に必要な機能が変われば再び新しい車いすが必要です。
貸与であれば、日々変化する状態に合わせて選び直せるため、無駄な出費を防げるメリットがあります。
さらに、福祉用具専門相談員による選定や細かい調整などのサポートがあり、故障や不具合にも速やかに対応してもらえます。
福祉用具貸与は、在宅介護を支える心強い介護サービスです。
福祉用具貸与の13品目とそれぞれの使い方
それでは、初めて福祉用具を借りる人のために、どのよう品目があるのか見ていきましょう。

出典:【厚生労働省】どんなサービスがあるの? - 福祉用具貸与
介護保険で利用できる福祉用具貸与13品目と使い方は、以下のとおりです。

福祉用具を借りるための条件と介護度による制限

福祉用具貸与は、要支援1・2、要介護1〜5の方が利用できますが、介護度によって借りられる用具に制限があります。
次の6品目は介護度が重い人向けのため、要支援および要介護1の人は原則として利用できません。
- 特殊寝台(介護ベッド)
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 車いす
- 認知症老人徘徊感知器
- 移動用リフト
以上の品目には、「例外給付」という制度があり、特定の条件を満たす場合には医師の意見やケアマネジャーの判断で例外的に貸与が認められます。
参考:【厚生労働省】要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について
また、トイレや入浴時に使うもので再利用に抵抗感があったり、形態や品質が変わりやすいものは「特定福祉用具」として販売対象になります。特定福祉用具販売については、以下の記事をご参照ください。
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福祉用具貸与は1割から3割の自己負担が必要

福祉用具の貸与費用は所得に応じた負担割合で決まり、一般的な所得の方は1割、それ以上の所得がある方は2割または3割の自己負担が必要です。
たとえば、月額15,000円の介護ベッドをレンタルする場合、
- 1割負担は月1,500円
- 2割負担は月3,000円
- 3割負担は月4,500円
の自己負担分がかかります。
費用の負担を減らすには、
- 複数の事業所の料金を比較検討
- 必要な機能に絞って選択
- 同じ程度の機能であれば、低価格モデルを検討
などの方法があります。
また、自治体によっては独自の助成制度もあるので、確認してみてくださいね。
福祉用具を借りるための手続き
福祉用具貸与の利用手続き手順は、以下のとおりです。

初めての人にオススメ!福祉用具貸与活用のポイント

最後に、福祉用具貸与を活用するポイントをご紹介します。
- 複数の福祉用具を試して、使いやすいものを選ぶ
- レンタル前に自宅の間取りや寸法を確認し、用具が使える環境か確認する
- 季節や体調の変化に合わせて用具を見直す習慣をつける
- ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に疑問点は遠慮なく質問する
- 介護コミュニティや地域のサロンなどで、他の利用者や家族の経験談を聞く
以上のポイントをおさえながら福祉用具貸与制度を利用して、介護負担を軽減させつつ介護が必要な人の生活の質を向上させましょう。
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