ご両親の介護が始まったからといって、すぐに老人ホームに入る必要はありません。

介護には前半戦と後半戦があります。70代くらいを前半戦と考えるとよいでしょう。もちろん年齢だけでは測れませんので、詳しい確認方法は後ほどご紹介しますね。さて、前半戦は在宅介護 ※ で十分快適に暮らせます。


※ 在宅介護 ご自宅で介護をすること。ご家族が同居していなくても在宅介護は可能です。住み慣れたお家での生活を続けられ、老人ホームに入るよりも経済的な負担が少なくなります。


介護が必要になったからといって、すぐに寝たきりになるわけではありません。生活の一部(立ち上がりや起き上がりなど)にサポートは必要になりますが、食事や排泄など日常的な動作には問題はありません。在宅介護サービス ※ を活用すれば、愛着のあるお家で快適な生活を送れますよ。ご家族が遠方に住まわれていてご両親だけの老々介護状態でも、しばらくは無理はないでしょう。


※ 在宅介護サービス 自宅での介護を外部の介護事業者が助けてくれるサービス。いわゆるヘルパーさん。ここで全てをご紹介するとややこしいので、また後ほど詳しくご紹介します。


後半戦

80代くらいから介護の後半戦が始まります。車椅子を使うようになり、一人でトイレをすることが難しくなるころです。後半戦でも、まだ頑張れば在宅介護を続けられます。しかし、入浴介助(お風呂に入るのを介護すること)や排泄介助(トイレするのを介護すること)には、ご家族にかかる負担は増えていきます。また、ご家族が同居していない場合は、在宅介護サービスだけでは難しくなることも多いです。この辺りから老人ホームへの入居を考えましょう。


ところで、介護保険の仕組みが登場したのはちょうど西暦2000年の時でした。それより前は老人ホームがありません。では例えば、江戸時代の方々はどうやって介護していたのでしょうか? 答えは「在宅介護のみで最期まで介護していた」です。それで大きな問題はなかったのです。昔は、親子3世帯あるいは4世帯が一緒に住んでいました。ひとつのお家に何人もいますから、在宅介護の人手が多く、家族による在宅介護が無理なく行われていたのです。


現代に戻りましょう。ご夫婦のみ、あるいはご夫婦とお子様で住まわれている方が増えましたね。核家族化が進みました。すると在宅介護の人手も足りなくなっていきます。そこでヘルパーさんといった、外部のサポートが提供されるようになったのです。これらを活用すれば、今でも最後まで在宅介護を続けられます(介護を受けるご本人も、サポートするご家族もかなり頑張っていただくことにはなります)。


介護が始まったら、まずは在宅介護を上手に活用しましょう。70代くらいまではお家で快適に生活できると思います。それでも難しくなってきたときは、無理せず老人ホームをご検討ください。


見極めのタイミングは、また後ほどご紹介しますね。ここでは「しばらくは在宅介護で全然問題ない」とご認識ください。