認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)とは
認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)は、認知症に特化したサービスを受けられる地域密着型デイサービスです。
具体的なサービス内容は、入浴や排泄、食事などの身体介護に加え、一人ひとりの状態に合わせたレクリエーションや機能訓練、介護者の負担軽減を目的とした支援などが含まれます。
認知機能が低下した高齢者が住み慣れた地域での生活を続けられるように、施設へ通うかたちで専門的なケアを受けられる点が心強いですね。
認知症に関する豊富な知識と経験をもつスタッフが在籍しているため、利用者の認知機能に応じた適切なケアが期待できるでしょう。
ここからは、認知症デイサービスの対象者と種類について解説します。
認知症デイサービスの対象者

認知症デイサービスの対象者は、以下のすべてに当てはまる方です。
- 医師により認知症と診断されている
- 要支援1・2もしくは要介護1〜5の介護認定を受けている
- 施設と同じ市町村に住んでいる
通常のデイサービスとは異なり、認知症デイサービスでは、利用者は「認知症」の診断が必須といった点が特徴的です。
施設や自治体によっては、医師による診断書が必要になる場合もあるため、事前にご確認ください。
要介護の認定を受けた場合は「認知症対応型通所介護」の利用が可能ですが、要支援1・2においては介護予防を目的とした「介護予防認知症対応型通所介護」の利用ができます。
認知症デイサービスの対象者は、各自治体によって異なる場合も少なくありません。
利用を検討されている方は、お住まいの自治体へ確認しましょう。
はじめて介護認定を受ける方は、以下の記事をご参考ください。
認知症デイサービスの種類
認知症デイサービスは、運営する施設や規模によって以下の3つに分けられます。
- 単独型
- 併設型
- 共用型
それぞれ説明します。
単独型
単独型は、認知症デイサービスを専門に単独で運営される形態です。
介護施設や医療機関に併設されておらず、認知症デイサービスを単独で提供しています。
民家などを改装して運営する施設もあり、家庭的な雰囲気のなかでサービスが受けられる場合もあります。
併設型
併設型は、介護施設や医療機関に併設するかたちで運営される形態です。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、病院や診療所に併設されています。
併設されている施設によっては、医療的なケアや設備が必要な場合にも対応しやすい利点がありますね。
共用型
共用型は、地域密着型の高齢者福祉施設の共用スペースを利用して運営される形態です。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の、食堂や居間といったスペースを共同で利用している場合もあります。
共用している施設の入居者とともにサービスを受ける点が特徴です。
入居している方と一緒に過ごせるため、より自然なかたちで社会交流ができるメリットもありますね。
認知症デイサービスの特徴

認知症デイサービスの特徴は、以下のとおりです。
- 利用定員が少人数で職員の人員配置が充実している
- 認知症に対する専門的ケアを受けられる
- 地域密着型のサービスである
それぞれ説明します。
利用定員が少人数で職員の人員配置が充実している
認知症デイサービスは、一般的なデイサービスと比較して利用定員が少なく設定されています。
原則として12名以下の小規模な環境で運営されており、利用者一人ひとりに対してきめ細かな対応が可能となっています。
利用定員が少なく設定されているため、職員の人員配置も手厚くなります。
充実した人員配置により、利用者の安全確保はもちろん、個別のニーズに応じたケアが期待できるでしょう。
認知症の方との接し方については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
【ご家族向け】認知症の方との接し方ポイントと、メンタルを守る方法
認知症に対する専門的ケアを受けられる
認知症デイサービスでは、認知症に対する専門的なケアが受けられます。
日常生活のケアに加え、レクリエーションや機能訓練では、一般的なデイサービスよりも認知症の進行を遅らせるための工夫が検討されています。
管理者は、都道府県が実施する「認知症対応型サービス事業管理者研修」の修了が義務付けられているため、認知症に関する専門的な知識を有していると言えるでしょう。
認知症に精通したスタッフが在籍しているため、利用者の状態に応じた適切なケアも期待できますね。
認知症の方に対するリハビリについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
認知症のリハビリとは|内容や効果について作業療法士が詳しく解説
地域密着型のサービスである
認知症デイサービスは、利用者が住み慣れた地域で継続的にサービスを受けられるようにするため、地域密着型サービスとして位置づけられています。
地域密着型サービスとは、サービスの指定や監督は市町村がおこない、原則として同じ市町村の住民のみが利用できる仕組みです。
地域との連携を重視しており、定期的に運営推進会議を開催して地域住民や団体との交流を図っています。
定期的に開かれる会議があることで、認知症の方が地域社会から孤立せずに、なじみの環境での安心した生活へとつながるでしょう。
認知症デイサービスは、こんな方にオススメ

認知症デイサービスは、以下のような方々にオススメです。
- 認知症の診断を受け、在宅での生活に不安がある方
- 日中の活動や社会交流の機会を求めている認知症の方
- 認知症の進行を遅らせるための専門的なケアを受けたい方
- 在宅での介護負担を軽減したい方
認知症デイサービスは、認知症の方が住み慣れた自宅での生活を続けていくために重要な通所型のサービスです。
認知症に関する専門的なケアをとおして、認知機能の維持や向上を図りながら、楽しみのある活動が提供されます。
家族にとっても介護の負担軽減につながるため、在宅生活を継続していく上では、とても心強いサービスですね。
認知症に関する豊富な知識や経験のあるスタッフが在籍しているため、デイサービスへ通うことに不安が強い方やはじめて通う方にとっても、安心して利用できるでしょう。
認知症の方の在宅介護では、介護をする家族も悩みや不安が多いことでしょう。
一人で抱え込まず、限界を感じる前に、身近な方やケアマネジャーさんへ相談することが大切です。
施設への入所も検討しているが、本人が嫌がって難しいという方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
認知症の人が老人ホームを嫌がるときの対処方法をケアマネジャーが解説!